リピート自動売買を簡単に始めることが出来て人気のツールが「みんなのリピート注文」と「ループイフダン」です。
どちらも仕掛け幅と利益幅を決まっているシステムを選ぶだけという点では似ているのですが、使ってみると実は違いがあることがわかりました。
局面によってはせっかく運用を始めても利益が出ない可能性もあります。
それぞれの特徴を比較して使い分けることが大切です。
みんなのリピート注文とループイフダンを比較
ループイフダンは、アイネット証券が提供するシステムです。
一方、みんなのリピート注文は、みんなのFXやみんなのシストレでおなじみのトレイダーズ証券が始めたリピート自動売買では後発のシステムです。
そのため、コスト面(スプレッド)ではみんなのリピート注文が優位なようです。
詳しくはサトウカズオさんがまとめてくれています☟
ただ今回ご紹介するのは、スプレッドやスワップの違いではありません。
違い①運用開始のタイミング
まず大きく異なるのが、運用開始のタイミングです。
どちらもシステムを選ぶだけで運用開始なのですが、ループイフダンは運用開始と同時に最初のポジションを保有するのに対して、みんなのリピート注文は決められた価格になるまでポジションを持ちません。
例えば、メキシコペソ円が5.87のときに運用開始した場合、ループイフダンは5.87で一つ目の新規ポジションを購入します。しかし、みんなのリピート注文はストラテジーが決めている値(例えば5.85まで下落するか5.90まで上昇するまで)に達するまで約定しません。
つまり、ループイフダンは同じシステムでも始めるタイミングによって人それぞれ保有ポジションと利益確定のタイミングがずれていますが、みんなのリピート注文は同じシステムを選んでいる人は、一部の例外を除いてみんなが同じタイミングで約定します。
みんなのリピート注文は決められた価格になるまでポジションは保有しない
違い②運用初期のポジショニング
つづいての違いは、運用初期のポジショニングの仕方です。
ループイフダンは決められた仕掛け幅の分レートが動けば新たなポジションが約定します。
一方、みんなのリピート注文は選んだシステムが注文を出さなければ、例え仕掛け幅の分レートが動いても約定しない場合があります。それは主に初期の段階で起こることです。
例えば、メキシコペソ円が5.91から5.71まで下落したあとにみんなのリピート注文でメキシコペソ円の買いを運用開始したとします。
通常であれば、5.70もしくは5.75に達すれば最初のポジションを持ちそうなのですが、5.75に達しても、5.80に達しても、5.85に達しても、5.90に達しても一向にポジションが約定しません。
なぜだかわかりますか?
それは、5.91からの下落の際にすでに5.90・5.85・5.80・5.75のポジションが約定しているからです。
このように、みんなのリピート注文では下落後の上昇局面でシステムを新たに稼働してもチャンスを逸してしまう可能性があります。
みんなのリピート注文:仕掛け幅分レートが動いても新規ポジションを保有しない場合がある
みんなのリピート注文とループイフダンの使いわけ方
ここまで読むと、ループイフダンのほうがいいのかなと思われるかもしれませんが、そんなことはありません。状況や運用プランに応じて両社を使いわけることが大切です。
使い分け方を説明する前に両社のメリット・デメリットを確認しておきましょう。
ループイフダンのメリットは、スワップポイントが高い位置で安定していることです。一方、スプレッドは少し広めです。そのため、利益幅の大きいのんびりリピート売買に向いていると考えています。
一方、みんなのリピート注文は、スプレッドが他の自動売買システムに比べて狭いのが特徴です。そして逆にスワップポイントは、ループイフダンに比べると少なめです。
もちろん、スワップポイントは日々変動していますし、スプレッドも完全固定ではありません。運用前に比較することをおすすめします。
それでは、両社のメリット・デメリット、それに前章で説明した違いを考慮した使い分け方をご紹介します。
使いわけ方①下落局面
相場の下落局面においては、利益幅の大きなリピート売買は不向きです。
そのため、利益幅が小さくスプレッドの狭いみんなのリピート注文での運用をおすすめします。
ただし、ここで注意したいのは上昇してもすぐにポジションを持てないということです。
そこで対処法としてみんなのFXで仮のポジションを保有します。
◆ポジション保有例
メキシコペソ円が5.91から5.71まで下落した場合について考えてみます。
運用プランの想定レンジ上限を6.00とするならば、みんなのリピート注文で運用を開始するとともにみんなのFXで5Lotポジションを保有し、以下のように指値注文を出します。
- 5.71で成行(本来は5.75で新規)⇒5.81で指値決済
- 5.71で成行(本来は5.80で新規)⇒5.86で指値決済
- 5.71で成行(本来は5.85で新規)⇒5.91で指値決済
- 5.71で成行(本来は5.90で新規)⇒5.96で指値決済
- 5.71で成行(本来は5.95で新規)⇒6.01で指値決済
こうすることで値を戻していくタイミングで新規ポジションが約定しないデメリットを補え、さらに従来よりも大きな決済益を獲得することが出来ます。どうせ保有するつもりのポジションならレートが優位なうちに持ってしまおうというプランです。
またみんなのリピート注文よりもみんなのFXのほうがスワップポイントが有利に(高く)設定されている場合がほとんどなので、指値注文にかかるまでの期間にスワップポイントを従来よりも多く貯めることも出来ます。
使いわけ方②暴落後の大底局面
次に暴落後の大底局面です。
ここではループイフダンの利益幅が広めのものを使うことをおすすめします。
なぜなら大きく下落したあとは大きく上昇する可能性が高いからです。
例えば、豪ドル円が75円から68円まで下落して下値を固めてきた場合を考えてみます。
みんなのリピート注文であれば、仕掛け幅30銭・利益幅50銭です。レンジ相場でレートがうろうろ上下しているときには利益幅50銭でいいでしょうが、大暴落の際にはもっと大きく利益を狙いたいところです。
この場合、ループイフダンのB80をオススメします。
仕掛け幅が広い分、ループイフダンよりポジション量が減ってしまうので、みんなのリピート注文よりも2倍のポジション量で発注すれば大丈夫です。
さらにおすすめは、運用開始後に40銭上昇もしくは40銭下落したらもう一本発注することで、仕掛け幅40銭・利益幅80銭のリピート注文が出来上がります。
リピート売買による為替差益(リピート益)を細かく狙うよりも、大きめのリピート益とスワップポイントを狙う運用プランです。なのでスワップポイントがプラスの通貨ペアがおすすめです。
利益幅が広めならば、スプレッドによるコストよりもスワップポイントによる利益を優先したほうが利益が多くなる傾向にあります。
大底局面から想定レンジ中盤まで値を戻してきた場合には、使いわけ方①のプランに乗り換えてもいいかもしれません。
このように基本的にはループイフダンは利益幅が広いシステムがオススメです。
もちろん自動売買システムに頼らなくても大丈夫という人は、スワップポイントが高めでスプレッドも狭いみんなのFXなどでポジションを保有すればコストを抑えることが出来ます。
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