【比較】積立銘柄で利回りに差が!アメリカ株vs全世界株vs新興国株

投資信託やETFで長期投資する場合、投資対象は何がいいのか?

ふーじーは、投資信託をアメリカ株で積み立てています。実際の運用実績からアメリカ株が一番利回りが大きいと判断したからです。

では、過去の相場でもアメリカ株が本当に利回りが最もよかったのか?気になったのでさっそく調べてみました。

今回の記事では、バンガード社が運用するETFの過去データ(約10年分)を使って、アメリカ株(VOO)・全世界株(VT)・新興国株(VWO)の価格の推移と積立投資した場合の実績を比較してみました。

比較したETF3銘柄の基本情報

今回、比較に選んだ3つのETFはVOO・VT・VWOです。米国ETFを運用していない人でも聞いたことがあるような有名な銘柄です。

投資信託で言えば、VOOは「SBIバンガードS&P500」、VTは「楽天VT」が連動する商品になります。

アメリカ株を対象にした投資信託で言えば「SBIバンガードS&P500」のほか「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」「楽天VTI」も人気の銘柄で同じような値動きをします。アメリカ株のインデックス投信を積み立てている人なら、この3銘柄のどれかを積み立てている人が多いのではないでしょうか?

世界株式を対象にした投資信託なら「楽天VT」のほか、「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」が挙げられます。

新興国株式を対象にした投資信託は「eMAXIS Slim新興国株式インデックス」が真っ先に思い浮かびます。

今回、ETFの過去データを使って比較していますが、同じカテゴリーの投資信託もほぼ同じような値動きをしているので、上位投資信託の比較にもなると考えています。

アメリカ株:VOO(バンガードS&P 500 ETF)

アメリカ株の代表としてVOOを選びました。VTIでもよかったのですが、VOOとVTIはほとんど同じような値動きをしているので大差ないと考えています。

VOOは、S&P500種指数に連動するよう作られたETFで、あの有名な投資家・バフェットが推奨するインデックス銘柄です。

◆組入れ上位銘柄(2020年5月8日現在)

銘柄 比率(%)
1位 マイクロソフト 5.58
2位 アップル 4.93
3位 アマゾン・ドット・コム 3.77
4位 フェイスブック 1.86
5位 バークシャー・ハサウェイ 1.62
6位 アルファベット 1.62
7位 アルファベット 1.61
8位 ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J) 1.60
9位 ビザ 1.28
10位 プロクター・アンド・ギャンブル(P&G) 1.27

※最新の組入れ上位銘柄はこちら

全世界株:VT(バンガード・トータル・ワールド・ストックETF)

世界全体の株式を対象にしたETFと言えば、VTです。

組入れ上位銘柄を見ると上位はVOOと同じ顔触れですが、対象が世界に広がっている分、比率が違います。先進国と新興国市場の両方が対象ですが、アメリカ株の割合が約50%を占めます。

◆組入れ上位銘柄(2020年5月8日現在)

銘柄 比率(%)
1位 マイクロソフト 2.64
2位 アップル 2.32
3位 アマゾン・ドット・コム 1.80
4位 フェイスブック 0.88
5位 アルファベット 0.82
6位 ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J) 0.77
7位 アリババ・グループ・ホールディング 0.75
8位 アルファベット 0.72
9位 ネスレ 0.65
10位 騰訊控股[テンセント・ホールディングス] 0.62

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新興国株:VWO(バンガードFTSEエマージング・マーケッツETF)

新興国株ETFの代表は、VWOです。

ブラジル、ロシア、インド、台湾、中国、南アフリカなど、世界中の新興国市場の大型・中型株を保有しているということですが、組入れ上位銘柄を見ると中国系が名前が目立ちます。実際に全体の30%超を中国株が占めています。

◆組入れ上位銘柄(2020年5月8日現在)

銘柄 比率(%)
1位 アリババ・グループ・ホールディング 7.16
2位 騰訊控股[テンセント・ホールディングス] 5.89
3位 台湾積体電路製造 [TSMC/台湾セ 2.88
4位 台湾積体電路製造 [TSMC/台湾セ 1.72
5位 中国建設銀行 [チャイナ・コンストラクション 1.56
6位 ナスパーズ 1.28
7位 中国工商銀行 1.13
8位 中国平安保険(集団) [ピンアン・イン 1.10
9位 リライアンス・インダストリーズ 0.96
10位 Meituan Dianping 0.86

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アメリカ株・世界株・新興国株の利回り比較

2011年1月以降のVOO・VT・VWOの価格推移を調べてみました。

下図は、2011年1月の終値を基準として各銘柄の毎年1月の終値をパーセント表示したものです。100%を下回っていれば、2011年1月よりも価格が下落しているということです。

グラフを見てもらえば一目瞭然ですが、VOO(アメリカ株)の成績が最もよくなっていて2011年1月と比較して2020年1月の価格は2.5倍まで上昇しています。ちなみにコロナショック後の2020年4月末の値で見ても227%と2倍以上に上昇した結果となっています。

一方で新興国株式は低調で、この10年弱の成績を見る限りでは新興国株式がパフォーマンスに悪影響を及ぼしていることが伺えます。

ただし、上記グラフは配当や経費による差を考慮していません。

3銘柄の年間配当利回りは2~3%程度、経費率はVOOが最も低く年0.03%、VWOが最も高く0.12%です。3銘柄の配当・経費によるリターン差は、価格推移の差に比べると大した差ではありません。

新興国株式は、配当を含めれば元本割れしていません。

ちなみに、新興国株式に対して先進国株式が全体的に良かったのかというとそうではありません。アメリカ株を対象外にした先進国株式のETF(VEA)の成績は、2020年1月末で115.7%(配当含まず)でした。全世界株式のほうがよい成績となっています。

いかにGAFAM(グーグル・アップル・フェイスブック・アマゾン・マイクロソフト)を中心としたアメリカ株式のパフォーマンスが良かったがわかる比較結果となりました。

アメリカ株・世界株・新興国株を毎月積立した場合の実績

それでは、アメリカ株式・世界株式・新興国株式に毎月積立投資していたらどのような成績になったのでしょうか?

2011年1月末から2020年1月末まで109カ月(約9年)の間、毎月1ドルずつ各銘柄を積み立てたとしたら最終積立金額と年間利回りがどうだったのかを比較してみました。

投資元本109ドルに対して、どの銘柄も2020年1月末時点では元本割れしていません。

VT(全世界株式)が世界の経済成長率に近いリターンであったのに対して、VOO(アメリカ株)は年間利回り10%強の好成績、一方、VWO(新興国株式)はわずか0.7%とリスクに見合う結果を収めることが出来ていません。

VOO VT VWO
積立額 183.2 147.1 112.4
利回り 10.5% 6.3% 0.7%

※表の利回りは配当を含まないものです

まとめ~今後の積立方針

ここまでアメリカ株・全世界株式・新興国株式を比較してみて、アメリカ株が最も良いパフォーマンスであることを再認識できました。

もちろん、今後もGAFAMを中心としたアメリカ株が好調を維持するかどうかは不明です。しかし、GAFAMに代わる企業がすぐに出てくるとは思えませんし、GAFAMに代わる企業が出てくる可能性が高いのもアメリカであると考えています。

実際にアメリカから多くのユニコーン企業が誕生しています。

世界のユニコーン企業ランキング~アメリカ・中国の突出!日本のベンチャー企業数は?

今後、中国やインドが成長してGAFAMと肩を並べるような企業が出現するかもしれませんが、それにはもうしばらく時間がかかるのではないでしょうか。

以上より、投資信託の積立は引き続きアメリカ株(S&P500 )に絞って積み立てていくつもりです。

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ふーじー

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