暗号資産(仮想通貨)の特徴~ビットコイン・リップルの変動率や相関関係

仮想通貨の特徴

なにかと注目をあつめるビットコインを代表とする暗号資産。

仮想通貨という名で浸透し始めた初期に投資し、その後の価格上昇で巨額の富を得た人たちも多くいます。

ただその後は価格が暴落し低迷期が続きました。

しかし2020年末に再びビットコインが過去最高値を更新し、再び注目を集めています。一旦動き出すと値動きが激しく、投機性が高いことで暗号資産に投資することはギャンブルのような印象を受けることもあります。

暗号資産は投機性が強いから手を出さないほうがいいのかな?
このあと紹介するけど今はまだ変動率が大きくてリスクが高い部分もあるけど、しっかり特徴を把握して戦略を立てればギャンブルではないと思うよ

ふーじー

いつも言っている「リスクを把握して投資」だね
そう、資産運用にはリスクはつきもの!もちろんリスクが大きい分、他資産よりも大きいリターンも期待しているけどね!!個人的には資産の5%程度を暗号資産で運用しているよ

ふーじー

今回の記事では、ビットコインやリップルの過去データから暗闘資産の特徴を分析しています。

ビットコイン(BTC/JPY)の特徴

まずは暗号資産の代表格であるビットコインから分析します。

個人的な意見ですが、FX(通貨)で例えるならビットコインはメジャー通貨である米ドルといったところです。2021年6月現在、暗号資産の時価総額ランキングでビットコインは1位に位置しています。

それではさっそくビットコインの値動きから見ていきましょう!

ビットコインのチャート

こちらのチャートは、2015年6月以降の月足データをもとに作成したものです。

2017年12月に200万円を超えたあとは100万前後で停滞した時期が続きましたが、2020年11月に再び200万円を突破するとその後過去最高値を更新してあっという間に600万円に到達しました。

ビットコインのチャート

ビットコインの変動率(変動幅)

つづいて1日あたりの値動きを分析しました。下の表1は、ビットコイン(BTC/JPY)の年別の1日当たりの変動幅と変動率の平均値とその年の最高値・最安値をまとめたものです。

ビットコインの変動率は1日あたり4~5%程度。米ドル円の1日当たりの平均変動率が1%程度、メキシコペソや南アランドなどの新興国通貨ですら1.5%程度なのでFX(為替)に比べると4倍程度の値動きとなっています。

【表1】 2021 2020 2019 2018 2017 2016 2015
変動幅 185989 40370 41634 53965 41253 1918 1798
変動率 3.85% 3.84% 4.76% 6.20% 7.03% 2.99% 4.29%
最高値 6592228 2968795 1495427 2008000 2312100 119968 63030
最安値 2968795 441900 365160 354350 86000 41294 20000

FXより激しい値動きであることは想像通りだけど、思っていたほどではないね
平均値で見ると確かにそうかもね。でも次の表を見てもらうと暗号資産の値動きの激しさがわかるよ

ふーじー

こちらの表2は、変動率の分布を年ごとにまとめたものです。

10%以内の値動きの日が大半ですが、10%を超える値動きの日がどの年も年に10回以上発生しています。10% と言えば、FXでは大騒ぎになるレベルです。

さらに50%を超える変動率の日が2年に1回程度あります。

【表2】 2021 2020 2019 2018 2017 2016 2015
0~5% 120 284 255 181 179 319 154
5~10% 44 63 80 131 109 34 21
10~15% 5 14 20 36 47 8 11
15~20% 3 2 6 12 12 4 0
20~25% 0 1 3 3 5 0 1
25%~ 0 2 1 2 13 1 3
50%~ 0 1 0 1 0 0 1
MEMO
表1・表2ともに2015年は1月~6月までのデータが不足しています
2021年のデータは6月21日分まで集計したものです

50%を超える変動率ってやばいよね!
50%の上昇ならうれしい悲鳴だけど、暴落だったらレバレッジ2倍でもロスカットされてしまうよ

ふーじー

うー怖い!
暗号資産は現物投資がおすすめだよ!

ふーじー

リップル(XRP/JPY)の特徴

つづいてリップルを分析します。

さきほどビットコインをメジャー通貨である米ドルと例えましたが、リップルをFX(通貨)で例えるなら先進国通貨でありながら値動きが大きい豪ドルといったところでしょうか。

2021年6月現在、暗号資産の時価総額ランキングでリップルは7位に位置しています。

それではリップルの特徴を見ていきましょう!

リップルのチャート

こちらのチャートは2017年1月以降の月足データをもとに作成したものです。

2015年、2016年のデータは不足していますが、さきほど紹介したビットコインと比較しやすくするために同じ期間でチャートを作成しています。仮に2015年・2016年のデータを挿入したとしても0円に近いところでの推移なのでチャート上は見えるか見えないかわからないレベルだと思います笑

さてビットコインが2020年12月に過去最高値を更新したのに対して、リップルは初動が遅く200円前後でくすぶって過去最高値を更新出来ていません。

リップルのチャート

 

リップルの変動率

ビットコインと同様にリップルの1日あたりの値動きを分析しました。

表3は、リップル(XRP/JPY)の年別の1日当たりの変動幅と変動率の平均値とその年の最高値・最安値を集計したものです。

リップルの変動率は1日あたり5%強。ビットコインの価格が百万円単位なのに対してリップルは2ケタもしくは3ケタなので値動きが少ないように見えるかもしれませんが、実はビットコインよりもさらに値動きが大きいです。

【表3】 2021 2020 2019 2018
変動幅 6.36 1.44 1.73 5.88
変動率 6.96% 5.02% 4.99% 8.86%
最高値 189.8 68.9 53.5 397.0
最安値 22.6 12.9 19.2 27.9

表4は、リップルの変動率の分布を年ごとにまとめたものです。

10%以内の値動きの日が大半ですが、10%を超える変動率の日がビットコインよりもさらに多くなっています。

【表4】 2021 2020 2019 2018
0~5% 81 242 241 101
5~10% 57 90 93 138
10~15% 17 21 24 58
15~20% 8 6 6 26
20~25% 4 2 1 10
25%~ 5 5 0 10
50%~ 0 1 0 0

暗号資産の相関関係

最後に、ビットコインと他の金融商品の相関関係を調べてみました。

同じ暗号資産であるリップルとは相関関係はみられるものの、思ったほど強い相関ではありませんでした。

また、「有事の金」と言われる金と相関関係がみられ、ビットコインに安全資産としての一面もあるようです。今後、暗号通貨の信頼性が高まれば、さらにその傾向が強まる可能性があります。NYダウ(株価)とも相関関係がみられることは少し意外でした。

一方、米ドル(為替)とは予想通り逆相関関係がみられます。

他の金融商品に比べて歴史が短く、データが少ないけど特徴が出ているね
相関関係を見ると米ドル円のロング(買い)を保有する場合には暗号資産もしくは金がリスクヘッジとして機能する可能性があるよ

ふーじー

【表5】 リップル 米ドル NYダウ 金先物
2016年 -0.01 0.81 0.03
2017年 0.10 0.92 0.46
2018年 0.82 -0.42 0.34 0.61
2019年 0.03 -0.76 0.45 0.61
2020年 0.59 -0.70 0.66 0.44
2016-20 -0.28 0.81  0.66 
2018-20 0.03 -0.68 0.60  0.61 

まとめ

ここまでビットコインとリップルの変動率や相関関係を紹介してきました。

暗号資産は「一攫千金で儲かりそう」という話題性や投機性に注目が集まりますが、十分に特徴を理解して資産運用の一部に組入れましょう!

まとめ
・暗号資産の1日あたりの変動率はFX(為替)に比べて4~5倍大きい
・1日あたり10%を超える変動率の日も珍しくない
・ビットコインよりもリップルのほうがさらに変動率が大きい
・ビットコインは米ドルと逆相関、金と相関関係がみられる

ふーじー

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